香港労働法 Hong Kong Labor Issues #46 日本人のための香港労働問題研究:香港における労働組合の役割について Trade Unions in Neoliberal HK

Updated: Aug 6

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It is necessary to adapt ourselves to the concrete conditions existing in the trade unions of every given country in order to mobilize the masses not only against the bourgeoisie but also against the totalitarian regime within the trade unions themselves and against the leaders enforcing this regime. The primary slogan for this struggle is complete and unconditional independence of the trade unions in relation to the capitalist state. This means a struggle to turn the trade unions into the organs of the broad exploited masses and not the organs of a labor aristocracy. ...


The second slogan is: trade union democracy. This second slogan flows directly from the first and presupposes for its realization the complete freedom of the trade unions from the imperialist or colonial state. ...


The neutrality of the trade unions is completely and irretrievably a thing of the past, gone together with the free bourgeois democracy. - Leon Trotsky (1)


労働組合は、労働者階級の社会的な団結の最も基本的な団結の形態である。20世紀の先の大戦前から続く帝国主義の時代は今苛烈さを極めている。それは、世界の貧富の格差が史上最悪の水準になっている事に顕著に現れている。世界の富裕層上位2100人が最貧困層46億人より多くの資産を独占というネオリベ、グローバリゼーションという名による帝国主義は厳然たる事実である。


そこで、労働組合は何よりも労働貴族や労働官僚から民主的に独立した存在になるべきであり、そうする事の正しさは、8時間労働制や団体交渉権が未だに阻まれている植民地、半植民地の労働政策体制を継続している香港でも妥当する。さもなければ、香港の現状では、四つの労働政党が、資本家の既得権層或いは外国資本のカラー革命の為に労働者を組織、管理する資本の手段として労働組合を扱っている状態が持続し、労働者階級はいつまでも核心的な労働者の権益を実現できない。


特定の個人、政党や派閥や教条への奉仕というは空想的で本末転倒であり、労働者階級は労働者階級の階級的権益の実現という唯一の真理に行動において忠実であるべきで、それこそが政党のあり方や現実に妥当する理論的構築の本質的基準になる。20世紀までの労働運動や社会運動の教訓、優秀な点は全面的に学ぶべきで、個人崇拝や派閥主義の狭い枠組みはもはや一切不要であり、無意味な内ゲバ的主導権争いのくだらない対立を生み、有害でしかない。これは、歴史への(弁証法的な)態度の問題である。真理とは最も豊富なものなのだ。


1、香港の労働組合(労組)とは何か?


本論考では、香港の労働組合とその基本的な社会的機能と法的仕組みを概括していく。労働組合とは、本来純粋に労働者、被雇用者の、労働者、被雇用者による、労働者、被雇用者の為の組織を指す。労働者階級の最も広範かつ、基本的な法的な団結の形態は、労働組合である。労働組合は、労働者個人の単位よりも明らかに、会社という組織の単位に対抗する上で優位であり、独自の社会的な、集団主義的な権利行使の主体であり、その様な主体としても法的に保護されている労働者階級は、団結しなければ勝てないというのは万国共通の真理である。労組は、資本主義社会下の弊害である労働者の失業、医療喪失、教育の機会の喪失などに抗して生存権の確保を最優先課題とする。


労働組合に関して、基本的に重要なのは、労働組合は会社でもなく、又政党でもなく、その社会的な目的理念は、特定政党に奉仕する事ではなく、階級社会において唯一労働者階級の利害の原則立場にのみ徹する事が倫理的要求である。さもなければ、単なる御用組合でしかない。しかも、何らかの代行機関でもなく、被害者たる労働者個人が積極的に行動し、労働者、被害者としての社会的権利を行使し、それを労働組合が支えるというのが日本、香港の別を問わない実際である。まず本人に本人自身を救う気がなければ、他人はアドバイス以外にはどうしようもない。法的には、日本でも、香港でも、特に労働問題では、権利行使は当事者でなければ社会的な手続きが進まないからである。


フィクションとは正反対に、現実では他人が本人に代わって戦ってくれるわけではない。労組も本人に代わって抗議、問題解決してくれるわけではなく、本人が率先して戦うのが原則である。現実では、加害者側は、被害者の抗議や権利行使を阻んだり、否定したり、反発するのが目に見えている。

さらに大切な事は、労働問題が発生したら、泣き寝入りではなく、社会的な解決をしなければ、他者が同様の手口の被害に遭うのに道を開いてしまう。一人一人が、労働問題の社会的解決を図る事で、他者において悲劇が繰り返されるのを防ぐ事ができ、結果的に社会的な改善となる。こうした、一つ一つの問題への各人の自覚した対処の社会的な総体が、社会全体としての問題意識の高さと問題解決の水準を規定する。


ついでにここで指摘する必要がある細部は、香港の日本人と言っても、駐在員を除けば、その中の最有力な部分であるハーフの日本人たちは、二重国籍であり中国香港と日本のパスポートを所持しているのが多い。これは、台湾でハーフの日本人たちの多くが実際は中華民国(台湾)と日本のパスポートを有しているのと同じで、この類の社会的なグループは、香港では広東語の香港人なので、現地採用の純粋日本人の労働者たちとは社会的な境遇がそもそも異なる。しかも二重国籍は、日本では違法である。二重国籍の特権的使い分けは、海外で頑張る純粋日本人の現地採用の方達に対して不公平であるのはいうまでもない。これは、政府間で相互に国籍所持者を把握照会していないから生じている問題である。本論考の唯一の対象は、法を守り、純粋な日本国籍所持の、現地採用で奮闘する日本人の勤労者の方達である(単一の日本国籍所持者、大和民族としてみると、現在では、香港政府統計の2016年までの減少率から見て、約7千人が香港在住と推定される)。


話を戻すと、団体交渉権がない香港では、ストライキが特定企業内で効果的に出来て、しかも同時に立法委員やメディアと連携できる労働組合が、社会的な抵抗を組織できる有能な労働組合である。さもなければ、ただ単に勞資審裁處(労資審裁処)で労働組合代表として労働組合の幹部が付き添うだけの無能な、受動的な御用機関である。ストライキが効果的にできる労働組合は、それだけ組織が企業、産業内で浸透していて、現場の商品たるサービス、物品の生産手段を十分把握している事を意味している。それこそが本物の労働組合である。