香港労働法 Hong Kong Labor Issues #46 日本人のための香港労働問題研究:香港における労働組合の役割について Trade Unions in Neoliberal HK

Updated: Aug 27

#香港労働法 #日本人 #HongKong #LaborIssues #LaborLaws


It is necessary to adapt ourselves to the concrete conditions existing in the trade unions of every given country in order to mobilize the masses not only against the bourgeoisie but also against the totalitarian regime within the trade unions themselves and against the leaders enforcing this regime. The primary slogan for this struggle is:complete and unconditional independence of the trade unions in relation to the capitalist state. This means a struggle to turn the trade unions into the organs of the broad exploited masses and not the organs of a labor aristocracy. ...


The second slogan is: trade union democracy. This second slogan flows directly from the first and presupposes for its realization the complete freedom of the trade unions from the imperialist or colonial state. ...


The neutrality of the trade unions is completely and irretrievably a thing of the past, gone together with the free bourgeois democracy. - Leon Trotsky (1)


労働組合は、労働者階級の社会的な団結の最も基本的な団結の形態である。20世紀の先の大戦前から続く帝国主義の時代は今は苛烈さを極めている。それは、世界の貧富の格差が史上最悪の水準になっている事に顕著に現れている。世界の富裕層上位2100人が最貧困層46億人より多くの資産を独占というネオリベ、グローバリゼーションという名による帝国主義は厳然たる事実である。


そこで、労働組合は何よりも労働貴族や労働官僚から民主的に独立した存在になるべきであり、そうする事の正しさは、8時間労働制や団体交渉権が未だに阻まれている植民地、半植民地の労働政策体制を継続している香港でも妥当する。さもなければ、香港の現状では、四つの労働政党が、資本家の既得権層或いは外国資本のカラー革命の為に労働者を組織、管理する資本の手段として労働組合を扱っている状態が持続し、労働者階級はいつまでも核心的な労働者の権益を実現できない。


特定の個人、政党や派閥や教条への奉仕というは空想的で本末転倒であり、労働者階級は労働者階級の階級的権益の実現という唯一の真理に行動において忠実であるべきで、それこそが政党のあり方や現実に妥当する理論的構築の本質的基準になる。20世紀までの労働運動や社会運動の教訓、優秀な点は全面的に学ぶべきで、個人崇拝や派閥主義の狭い枠組みはもはや一切不要であり、無意味な内ゲバ的主導権争いのくだらない対立を生み、有害でしかない。これは、歴史への(弁証法的な)態度の問題である。真理とは最も豊富なものなのだ。


1、香港の労働組合(労組)とは何か?


本論考では、香港の労働組合とその基本的な社会的機能と法的仕組みを概括していく。労働組合とは、本来純粋に労働者、被雇用者の、労働者、被雇用者による、労働者、被雇用者の為の組織を指す。労働者階級の最も広範かつ、基本的な法的な団結の形態は、労働組合である。労働組合は、労働者個人の単位よりも明らかに、会社という組織の単位に対抗する上で優位であり、独自の社会的な、集団主義的な権利行使の主体であり、その様な主体としても法的に保護されている労働者階級は、団結しなければ勝てないというのは万国共通の真理である。労組は、資本主義社会下の弊害である労働者の失業、医療喪失、教育の機会の喪失などに抗して生存権の確保を最優先課題とする。


労働組合に関して、基本的に重要なのは、労働組合は会社でもなく、又政党でもなく、その社会的な目的理念は、特定政党に奉仕する事ではなく、階級社会において唯一労働者階級の利害の原則立場にのみ徹する事が倫理的要求である。さもなければ、単なる御用組合でしかない。しかも、何らかの代行機関でもなく、被害者たる労働者個人が積極的に行動し、労働者、被害者としての社会的権利を行使し、それを労働組合が支えるというのが日本、香港の別を問わない実際である。まず本人に本人自身を救う気がなければ、他人はアドバイス以外にはどうしようもない。法的には、日本でも、香港でも、特に労働問題では、権利行使は当事者でなければ社会的な手続きが進まないからである。


フィクションとは正反対に、現実では他人が本人に代わって戦ってくれるわけではない。労組も本人に代わって抗議、問題解決してくれるわけではなく、本人が率先して戦うのが原則である。現実では、加害者側は、被害者の抗議や権利行使を阻んだり、否定したり、反発するのが目に見えている。

さらに大切な事は、労働問題が発生したら、泣き寝入りではなく、社会的な解決をしなければ、他者が同様の手口の被害に遭うのに道を開いてしまう。一人一人が、労働問題の社会的解決を図る事で、他者において悲劇が繰り返されるのを防ぐ事ができ、結果的に社会的な改善となる。こうした、一つ一つの問題への各人の自覚した対処の社会的な総体が、社会全体としての問題意識の高さと問題解決の水準を規定する。


ついでにここで指摘する必要がある細部は、香港の日本人と言っても、駐在員を除けば、その中の最有力な部分であるハーフの日本人たちは、二重国籍であり中国香港と日本のパスポートを所持しているのが多い。これは、台湾でハーフの日本人たちの多くが実際は中華民国(台湾)と日本のパスポートを有しているのと同じで、この類の社会的なグループは、香港では広東語の香港人なので、現地採用の純粋日本人の労働者たちとは社会的な境遇がそもそも異なる。しかも二重国籍は、日本では違法である。二重国籍の特権的使い分けは、海外で頑張る純粋日本人の現地採用の方達に対して不公平であるのはいうまでもない。これは、政府間で相互に国籍所持者を把握照会していないから生じている問題である。本論考の唯一の対象は、法を守り、純粋な日本国籍所持の、現地採用で奮闘する日本人の勤労者の方達である(単一の日本国籍所持者、大和民族としてみると、現在では、香港政府統計の2016年までの減少率から見て、約7千人が香港在住と推定される)。


話を戻すと、団体交渉権がない香港では、ストライキが特定企業内で効果的に出来て、しかも同時に立法委員やメディアと連携できる労働組合が、社会的な抵抗を組織できる有能な労働組合である。さもなければ、ただ単に勞資審裁處(労資審裁処)で労働組合代表として労働組合の幹部が付き添うだけの無能な、受動的な御用機関である。ストライキが効果的にできる労働組合は、それだけ組織が企業、産業内で浸透していて、現場の商品たるサービス、物品の生産手段を十分把握している事を意味している。それこそが本物の労働組合である。


また、団体交渉権がなければ、団体交渉権のある国以上のストライキ、団体行動の強度や他の有力な社会勢力との連携への依存度が高まる。香港でも、交通運輸業界の労組が圧倒的に強い。他の業種では目に付かない程である。


香港では、組合員同士がお互いを知らない、同一企業内部でも組合員同士が接触しない、プライバシーからと、組合員同士の接触が制限されている労働組合もあるが、それは完全に無能な労組である。もちろん、その様な労組ではストライキ及びいかなる団体行動もとることはできない。労組が会員制のクラブへと化している事を意味する。


また労働組合ではないが、各種様々な労働者関連の団体組織が香港で、見受けられる。例えば、聯誼會(親交会、クラブ、協会などとも訳される);康樂會(レクリエーションクラブ);諮詢會(懇談会);政党を含めた労働組合関連の社団法人などと労働組合が相異なるのは、それが資本家ではなく、労働者階級自身によって自発的に組織されたという点である。


香港の基本法及び国連の経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(International Covenant on Economic, Social and Cultural Rights、ICESCR)第8条によれば、労働組合を組織するのは労働者各個人の自由である。


基本法第27条では、こうある。基本法は、香港は国ではないので、憲法ではなく、一地方行政地区で実施される全国法の一つでしかない。


第二十七條

香港居民享有言論、新聞、出版的自由,結社、集會、遊行、示威的自由,組織和參加工會、罷工的權利和自由。(2)


また、ICESCRの第八条でも同様な権利が謳われている。


Article 8

1. The States Parties to the present Covenant undertake to ensure:

(a) The right of everyone to form trade unions and join the trade union of his choice, subject only to the rules of the organization concerned, for the promotion and protection of his economic and social interests. No restrictions may be placed on the exercise of this right other than those prescribed by law and which are necessary in a democratic society in the interests of national security or public order or for the protection of the rights and freedoms of others;

(b) The right of trade unions to establish national federations or confederations and the right of the latter to form or join international trade-union organizations;

(c) The right of trade unions to function freely subject to no limitations other than those prescribed by law and which are necessary in a democratic society in the interests of national security or public order or for the protection of the rights and freedoms of others;

(d) The right to strike, provided that it is exercised in conformity with the laws of the particular country.

2. This article shall not prevent the imposition of lawful restrictions on the exercise of these rights by members of the armed forces or of the police or of the administration of the State.

3. Nothing in this article shall authorize States Parties to the International Labour Organisation Convention of 1948 concerning Freedom of Association and Protection of the Right to Organize to take legislative measures which would prejudice, or apply the law in such a manner as would prejudice, the guarantees provided for in that Convention. (3)


しかし、資本主義体制による労働組合の権利への制限が同時に肯定されているので、額面通り受け取る事はできない。労働組合の権利行使は、支配階級が許容する範囲内である事が上述明記されている。


香港の一般論としては、労働組合は労働者自身が自発的に組織したものであり、その主要な目標とは労働者の、労働組合員の権益を勝ち取り、それを守る事である。


その他、労働組合の活動は、福利厚生サービス、文化的活動、レクリエーション等多岐に渡るが、その中心となる仕事はあくまで労働組合員の権益を守る事である。


香港の本格的な工業化は戦後1950年代、1960年代であり、労働人口がそれらの時代に製造業と建築業に高度に集中した結果、それらの時代に成立した労働組合は製造業と建築業に偏重している。さらにそのために、一般には誤認され、資本家側の造語である所謂ブルーカラー、肉体労働者が組織するのが労働組合であるかの様に思われている。しかし、サービス業や商業においてもそれらの業界の労働組合が比較的少数ながら存在してきた。


1970年代になると、香港政府の提供する公的サービスの増加に伴い、公務員による労働組合が雨後の筍の様に発展した。さらに、所謂オフィス労働者、ホワイトカラーの労働組合も増加した。


日本でも、香港でも所謂ブルーカラーも、ホワイトカラーも、正規も非正規も、肉体労働者も精神労働者も、また各企業ごとの職位に関する勝手な造語名称に関係なく、全て法律上は労働者である。そして、全ての労働者に労働組合を組織して労働者自身の権益を保障する権利がある。


2、香港の労働組合(労組)は何をするのか?


香港では、労働組合は、労働三権である団結権団体交渉権及び団体行動権(団体争議権)の内、致命的に団体交渉権が1841年から現在までも欠如している為に、労働組合は厳密には存在しないとも言える。最初から労組としては形骸化しているわけで、不完全な労組しか存在していないと断言できる現状である。そこで、現在では香港の労働組合の役割が減少し、立法委員を政党から出して社会福祉制度を追求する議会路線が謳われている。


明らかに、労働貴族による労組支配、労働運動の代行主義、社会民主主義的な日和見主義待機主義労使協調主義に陥っている。これは、決して労働者階級にとって良好な政治状況ではなく、党派の利害に奉仕する為に労組が動員され、独立した労組が成立しにくい、機能しにくい環境になっている事を示している。唯一必要なのは、独立した労働組合である。


香港の労組では、一般的に労組が何をするかについて定説はないという日和見的な立場である。それは、異なる年代、異なる地域間で労働者は異なる需要と観念があり、彼らが組織する所の労組の産業も異なるからである。香港は、企業内の御用、独立の別はあるが、企業別労組と企業外の産業職種別組合からなる。


要注意は、日本とは異なり、日本一最も戦闘的で優秀なプレカリアートユニオンの様に合同労働組合の範疇で、非産別、非地域別、非雇用形態別の企業外労働組合として最大多数の労働者が、労働者でありさえすれば加入できる日本的な意味でのユニオンがない


また、日本の企業内労働組合は、往々にして所謂労務管理の手段、既存の労務管理の社内機関なので、労働組合の範疇とは厳正に言えば矛盾する。真の労働組合ではないと言える。


香港による労働組合の活動に関しては、一般の固定観念では、労働者の福利、権益、参政三つを追求する活動であるとされる。労働組合と政党の関係が、日本よりも緊密になっているが、労働者主導ではなく、政党、議員や政府や資本家に奉仕する労働組合のネットワークと化していて、労働者や労働組合自体の主体性や独立性が甚だしく欠如している。


a. 福利


相互互助の実現としての福利・福祉サービスは、別に労働組合の財政が安泰で、労働者に多くの福利を提供できるというわけではなく、過去から多年に渡り、当局の放任主義のため労働者階級の生活が困窮を極めているので、労働者達は団結、相互互助の精神で福利サービスを労働者階級の生活の負担を軽減する為に行う。この部分のサービスは、労働組合本体ではなく、労働関連の政党を含めた社団法人を介して行われているので、社団法人を労働組合の単位との間で境界を曖昧化し、意図的に混同誤解させている節があるが、労働組合は企業寄付金を受け取りやすい社団法人ではなく、企業献金に依存する政党でもない。これらは、正確に峻別されるべきであるが、香港では認識上混淆している。そして、この様な混淆は労働者階級の利益にならない。


社会の発展変化に伴い、労働組合の提供する福利の重点も変遷し、その運営の手段も変化していくと考えられている。香港最大の労働関連の社団法人・政党は、香港工会聯合会(それ自体社団法人、政党であり、労組ではないし、労組がそのための資金源、集票装置になっている)であり、支持するしないとに関係なく、それを例にして労働組合群が福利サービスを提供してきた歴史を述べる。


まず大前提は、戦後、香港政府が労働者階級に提供する医療、教育サービスは今よりも極度に欠乏していた。そして、香港の労働者階級とその次世代はなかなか教育や医療を十分受けられる社会的状態になかった。今の貧富の格差はそれよりも悪化しているが。当時、各労働組合が組織した港九勞工教育促進會(港九労工教育促進会)が、労働者階級の子息の為に、労工子弟学校を創設し、港九工會聯合會(港九工会聯合会=現在の香港工会聯合会)は、1950年7月に工人医療所を開設した。こうして、福利の二大領域の教育と医療サービスにおける発展が見られたとされる。


1960年代になると、香港経済は改善したが、労働者階級の文化的生活の享受は乏しかった。そこで、港九工會聯合會(港九工会聯合会=現在の香港工会聯合会;総計251の賛助会員機関と労働組合を従わせていて、会員数は41万を超える。1948年4月成立)は、労働者階級からの募金で、1964年に工人クラブを設置した。工人クラブとは、労働者の文化、体育、レクリエーションなどの活動を提供し、労働者の精神生活の需要を満たすものと説明されている。


1980年代には、工人クラブはさらに広大な青年労働者の社会人教育の需要を満たす為に、業餘進修中心(仕事外の時間を利用した授業を提供するエクステンションセンター)を設けた。同時に、工人クラブの支部を設け、優惠中心(娯楽施設などの利用優遇価格を提供する);老人センター;旅行サービス;技術訓練やその他の各類型のサービスセンターを福利提供のために設けている。さらには、毎年秋冬に蛇宴と言われる宴会も定期的に行っている。


以上が、労働組合の単位によってではなく、あくまで社団法人、企業、政党の単位で組織され、提供される有料サービスだが、建前上は利潤追求のためではなく、労働者階級の生活の改善の為であるとされている。そこで、指摘されるのは、労働者たちによる共催、相互享受が労働組合が提供する福利サービスの特徴とされる。


労働組合が以上の機構を通じて提供する福利サービスは有用で、労働組合員(香港では組合幹部である雇われ成員と区別されて、会員と言われる)に歓迎されるものでなければならないが、老齢化が顕著で、クオリティーは決して良くないのが実際である。


しかし、共済形式により相互に参与する事で、コストは一応軽減される。こうした労働組合に求められるのは、品質の高い、つまり時代に合った有用な福利・福祉サービスを提供する事であり、それがなければ労働組合員による信頼、信任は成立しないのは理の当然である。この点にも明らかに綻びがそれら組織には生じている。


大事なのは、香港工会聯合会が忘れ去っている公的なサービスのレベルにおける社会福祉制度の実現であり、こうした特定政党の集票装置としての場渡的な、近視眼的な、付随的な、二次的な、そして劣悪な福利サービスの提供ではない。核心たる労働運動、そして闘争により追求するべき8時間労働制や団体交渉権、公的健康保険制度、老後保障の国民年金制度などの実現こそが真の、そして唯一有用な福利、福祉の社会的な実現である。

b. 権益


労働者階級は、ネオリベ社会においては労働組合を通じて共同で相互互助の福利サービスを支える事は労組の仕事の一つと言えるが、日本ではこの点は香港より自覚の域に達していない。これは、日本も中曽根政権(1982-87)以降はネオリベ社会と化しているが、1960年代の社会福祉制度が年々削減され弱体化しているとは言え、存在している事にも起因している意識の違いである。香港では、基本的な労働者階級を対象とした公的社会福祉制度は未だない。


そこで、労組の社会的な役目としてその核心の仕事は、労組を集票装置にしている上部機関の社会改良主義のプチブル政党に奉仕する事ではなく、資本主義下で労働者達の集団行動を通じて更に多くの労働者階級の権益を社会的に獲得する事である。そして、進んで最終的には労働者たちの政治的な力により、ブルジョア政府の政策に影響する事である。


香港では、戦後初期、労働者階級はいかなる法例の保障もなかった。その為、労働者の権益は常時損害され、労働者達の不満怨恨が募っていた為に労働争議が頻発していた。


労働組合は、労働者たちの要求に基づいて労働者の組織化に協力し、各種の団体行動の手段を採用し、労働者の権益を守ろうとした。ここで、権益というのは、権利として法的に保障されていない階級利益自体の状態を反映しているからである


もちろん、請願、集会、ストライキなどの労働組合としての団体行動に出るだけでは不十分である。そこで、更なる高次の、更に多くの、全ての労働者の権益を社会的に保障する為に、労組は労働立法を追求する路線に発展した。


1970年代以来、1967年の労働者階級による反英国植民地政府への革命運動を経たのち、多くの労働立法が成立してはいる。例えば、有給休暇、日本にないシックリーブ、分娩休暇、日本にこれまたない遣散費と言われる整理解雇への金銭補償、2年以上の長期勤務者を対象とする長期服務金などは、香港の過去の労働運動の成果、資本家階級による懐柔策でもある事は言うまでもない。もちろん、休日と金銭補償だけでは部分的な、付随的な、周辺的な、一時的な問題の解消、軽減に過ぎず、抜本的な解決を保障する核心的な労働立法ではない。


労組は、労働者が労働法制に無知な状態に置かれている上に、多くの資本家が法を遵守しない実際の状況に鑑み、労働者の労働相談や労使紛争の苦情を受け付けている。


同時に、労働組合はその仕事として、勞資審裁處條例》に基づき労働組合から労働側の代表として当事者に付き添い労資審裁処の審議に出席する。


労働法制は大部分の香港の労働者を包括しているとは言え、各業界では異なる様相を呈しているのが現実である。ここに、単なる機械的な法律条文の翻訳を機械的にするだけの法律事務所の弁護士による翻訳があてにならない理由がある。それは、実際の運用面での乖離を無視しているからである。労働組合はこの点も無視しない。


香港では団体交渉権がないとは言え、当然企業側の任意の団体協議は可能であるし、存在成立はしている。しかし、法的拘束力はない為に労働組合として企業側が協議に応じるのではなく、あくまで労働者個人の単位との各協議の形式を採るのが実際である。


そこで、部分の労働組合は集団的な談合、協約、協議という企業側の任意の形式で各業界の商工会議所(各業界の資本家・企業連合)と話し合い、労働者の権益の保障を図ろうとする動きはある。例えば、印刷業、飲食業、建設業がそれである。


また、労働法制の改善を勝ち取るだけでなく、労働組合は広範に社会制度や行政政策の改善にも注意を払う必要がある。それらの主張は、より公平な税制、全面的な退職保障制度、合理的な居住環境、医療、福利政策等である。


労働問題とは、単に一企業内部の問題ではないからである。社会的な制度、政策の総体が労働者階級の状態を規定、制約しているからである。ただ、個別に残業代を取り戻せば労働問題解決なのではない。労働問題の範疇は、労働者階級の生活をなすところの社会全体である。社会問題の本質は労働問題に帰着する。


c.参政


20世紀の様な代行者による独裁ではなく、真の意味で労働者自身が政権を樹立するというのは労働者、労働組合の発展の重要な方向性である。与野党による政権交代制がない香港では、とりあえずは労働者、労働組合代表が立法委員になり立法に参与する事を直接的には意味する。


労働者階級が、資本主義下で政府や資本家に影響を与える方法は、労働者側が行政や立法機関に参与し、労働者の利益や願いを訴える事である。香港は、植民地であり、市民は過去にいかなる政治的権利も参政権もなかった。そこで、労働者階級は体制外で抗争する方法しかなかった。つまり、香港の労働者や労働組合は体制外から植民地政府や資本家の圧迫に抗したのである。


ここに変化が 多少生じたのは、1980年代である。1984年の英中共同声明、基本法の制定、及び香港市民による参政への要求の高まりがあり、結果として労働組合が議会制度の枠組みで参政するチャンネルが多元化した。労働組合が、参政する方途は政府の法定機関への参与、政府の各諮問機関への参画、及び各レベルの議会選挙に参戦する事である。



3、香港の労働者及び労働組合の政治参加の仕組み


現在までに、香港の労働組合が建前上代表を選出して参画している香港特区政府の法定機関及び諮問委員会は以下である。(注意:実際は労働組合ではなく、各労働組合のグループを支持基盤、集票装置として抱える個々の労働政党である社団法人


1.勞工顧問委員會 (LABOUR ADVISORY BOARD):1965年成立。実際は労働組合ではなく、各労働組合のグループを抱える政党である社団法人が、商工会議所の代表達と協議して政府に政策提言する機関である。立法会を除けば、労働組合関連が参画する行政組織の中で最重要。イタリアのムッソリーニ政権の労使協調主義の流れを汲んでいる官僚機構。

2.職業安全健康局 (Occupational Safety & Health Council):1988年成立。労働環境改善を目標にしているが、有名無実というべきであり、成員も将棋士であったり、専門性にも疑念がある上に、一般には存在すらあまり知られていない。

3.職業訓練局 (Vocational Training Council):1982年成立。香港の公的な職業専門学校を運営している。例えば、香港專業教育學院(IVE)。エクステンションや工聯会よりも授業は設備、レベル、産業への適用度から言って充実している。

4.安全主任註冊委員會(Safety Officer Advisory Committee):1986年成立の《工廠及工業經營(安全主任及安全督導員)規例》に基づく、香港の建設業、飲食業、貨物業では職場で必要なセーフティーオフィサー(註冊安全主任;職業の安全と健康「職安健」を管理、指導する資格を政府から試験で取得した、主任という肩書の者たちが約3千人いる。これはこの資格所持者を指す。)の資格認定を行う。今では、人事部や総務部(アドミン;中国語では行政部門)の職員がこの資格を取得して兼任している場合がある


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5.僱員賠償基金(The Employees Compensation Assistance Fund):1991年成立の僱員補償援助條例》(注意:雇用条例だけが労働法制の全体ではない)に基づいて、雇用主の労災補償の支払いが不能の状況下で、社会的な手段を全て使い果たしても雇用主から労災補償を得られなかった労災労働者に限り、補償金を供出する基金である。法的敷居が高いので、労災発生期間に即時助力になるわけではない。香港の雇用主によって支払われている僱員補償保險(被雇用者補償保険;厳密には失業保険はない)を資金源にしている。

6.破產欠薪保障基金(Protection of Wages on Insolvency Fund):1985年成立の破產欠薪保障條例》に基づいて、企業倒産時に支払い能力を喪失した雇用主に変わり未払い賃金支払いを保障するが、倒産した企業側に対して倒産処理の強制執行をする場合でないと優先的に未払い賃金が労働者へ支払われないのが欠点。これもスピード、即効性に欠ける。

7.僱員再培訓局(Employees Retraining Board):1992年成立の僱員再培訓條例》に基づいて、再就職の為の技術訓練課程を提供している。

8.肺塵埃沉著病補償基金委員會(Pneumoconiosis Compensation Fund Board):1980年に肺塵埃沉着病(補償)條例》に基づいて成立。肺塵病予防のための宣伝、教育活動などをする。

9.香港法律改革委員會屬下小組(The Law Reform Commission of Hong Kong):1980年成立。香港特別行政區律政司司長或いは香港特別行政區終審法院首席法官が提出した香港法律》の改革課題を研究する。

10.其他


以上の中で最重要な機関が、勞工顧問委員會であり、香港では団体交渉権の代替物の様に誤解されているムッソリーニ式の労働政策の産物である。団体交渉は、民主的で、各個別、個人レベルの労働問題に関しても労働組合で団体交渉できるのに対して、これは全く別物であり、純粋に官僚主義的な代行主義であり、個別の労働問題の解決自体が排除されている


勞工顧問委員會の内の5名の労働側代表は、香港全土の登録済みの労働組合により一労組一票の投票で選出される。もちろん、正確には労働組合自体からではなく、その各上部機関である労働政党の中から代表を選出している。この委員会の職能は、労使関係の問題、労働法の設立、修正及び改善に関して、政府に提言する事である。


2020年現在の労働者代表の内訳は、合計6名の内、5名が労働組合が選出した代表であり、1名が個人の単位で政府から委任されたものである。それらは直接労組から選出ではなく、各労組の上部機関の政党の中からの選出である。


2019-2020成員名單

主席 勞工處處長 陳嘉信先生,JP

委員 僱員代表

周小松先生) 港九勞工社團聯會(簡稱勞聯)於1984年11月成立,為社團註冊之職工會聯合會。至今有105個成員會及16個贊助會加盟,整體會員超過九萬人。被視為建制派的勞工政黨(社團)。

陳耀光先生)香港公務員總工會於1978年2月27日於職工登記局註冊成立,它的成立是承繼了香港公務員工會聯合統籌處的目標和工作及因應當時工運情勢所需而產生。總工會立會時有十三個公務員工會,會員人數約二萬人,在歷屆理事會努力拓展會務下,盟會數目和會員人數一直有所增加,時至今天,總工會盟會己增至五十四個,遍佈香港各大小政府部門、分署,會員人數眾多,為香港五大公務員團體之一。

鄧家彪先生,JP)工聯會民建聯成員。

李國強先生)前港九工團聯合總會主席;1948年成立的中國國民黨工會。截至2019年12月31日,組識轄下有26個屬會,6028名會員。算是反對派的勞工政黨(社團)。回歸後由工黨=職工盟所吸收。

梁籌庭先生)香港公務員工會聯合會主席香港文書職系公務員總會總幹事。

由已登記的僱員工會選出。


佘慧敏女士以個人身分獲委任國泰航空公司本地職員工會行政助理。

僱主代表

何世柱先生,GBM, GBS, JP (代表香港中華總商會

麥建華博士,BBS, JP (代表香港僱主聯合會

施榮懷先生,BBS, JP (代表香港中華廠商聯合會

于健安先生,JP (代表香港總商會

郭振華先生,SBS, MH, JP (代表香港工業總會

張成雄先生,BBS 香港中華總商會;以個人身分獲委任)

(4)


資本主義社会における所謂多党乱立の議会制度は、全体としてのブルジョア独裁である。香港の労組は、労働者に積極的に各議会レベルの選挙に参与し、代表(もちろん、実際は労組からではなく、各労組の上部機関である各労働政党から)を選出して各レベルの議会に送り込む事を奨励している。その目的は、体制内で影響力を発揮し、より広範な社会政策に関心を持ち、労働者の権益を護持する事である。ここでは、労働貴族による労働組合から遊離した政治的な代行主義が横行している。そこで、労組と政党の関係の再検証が必須である。香港の労働者は明らかに主権を有していない。


例えば、最高議会である立法会の選挙においては、労働側は職業代表制」(功能組別)の枠内で2議席が確保されている。この2議席を香港全土の登録済みの労働組合が一労組一票で選出する。この2議席を通じて、労組は労働者の重いと願いを立法機関に反映でき、労働者の権益の護持と促進を図れるとされる。


ちなみに、労働法制の修正の過程は以下である。


まず、労組が労働法の修正を要求し、政府の労工処が資料を集め、国際基準を参考する。

次に、労工処が勞工顧問委員會(労組が選出した労働側代表が5名)へ相談する。

そして、律政司が草案を準備する。

最後に立法会での手続き、審議を経て通過させる。(中には2名の労働側の立法議員が労組により選出されている)


4、香港の職工會の概念に関しての注意点


香港でいうところの職工會(trade union)、つまり職工會條例》(1962年)に基づいて、登録している労働組合という概念は、日本の労働組合法とは違い。まず


a.労働者組織としての労組、

b.資本家の商工会議所、

c.労働者と資本家の混合組織


三種を包括している点に要注意。狭義及び一般概念としては労組を指すだけのはずであるが、そのまま単純に労働組合法になっていない点は、無視できない点である。


最新の2019年の香港の純粋な国際的な意味での労働組合は合計866団体存在している。2015年以降最多を記録していて、2019年のカラー革命期間に政治的目的で成立した労組も多数ある為顕著な増加傾向にある。合計12団体の資本家の商工会議所(資本家・企業連合)は減少傾向、合計39団体の労働者と資本家の混合組織は基本横ばいだが微増傾向にある。


さらに労働組合の上に君臨している実質的な労働政党としては、合計4つ主要な労働政党が存在している。191団体の労組を従える香港工會聯合會が最大で立法会に4名、区議会に5名議員を出している。次が、同じく建制派の港九勞工社團聯會で、94団体の労組を従えている。それに続くのが、反対派の香港職工會聯盟で、78団体の労組を従え、反対派で国民党の港九工團聯合總會が26団体の労組を束ねている。その他483団体は周辺の、或いは比較的に独立した労働組合である。香港でもイデオロギー的には、資本主義を肯定するネオリベか社民である。


以下は、2001年の政府の年鑑からの引用であるが、今では言及されない重要な点に言及している。職 工 會 聯 會(現在は11団体を維持; 統計上trade unionとtrade union federationは区別されているが、trade union federationもtrade unionと定義されている;指完全由其他已登記職工會聯合或組合而成的職工會)は、労組の結合体か労組を束ねる協会であるが、それとはさらに区別されてかの4つの主要な労働組織は、基本的に社団条例で登録している社団法人である事が明言されている。つまり、労働組合ではなく、職 工 會 聯 會とも別の似て非なる単位であり、そして、社団法人として労働組合の上に位置し、献金を受領する政党として君臨している労働組織という単位があるのだ。ここに香港の労働者階級に対する欺瞞がある。


職 工 會 必 須 根 據 《 職 工 會 條 例 》 登 記 , 該 條 例 由 職 工 會 登 記 局 局 長 執 行 。 一 經 登 記 , 職 工 會 便 成 為 法 人 團 體 , 享 有 若 干 民 事 訴 訟 的 豁 免 權 。


    年 內 , 新 登 記 的 工 會 和 職 工 會 聯 會 分 別 有 20 個 和 一 個 。 年 底 時 , 根 據 《 職 工 會 條 例 》 登 記 的 工 會 共 有 654 個 (其 中 僱 員 工 會 佔 610 個 、 僱 主 組 織 25 個 、 由 勞 資 雙 方 聯 合 組 成 的 團 體 佔 19 個) , 而 職 工 會 聯 會 則 有 三 個 。


    約 半 數 的 僱 員 工 會 分 別 附 屬 於 以 下 四 個 根 據 《 社 團 條 例 》 註 冊 的 主 要 勞 工 組 織 香 港 工 會 聯 合 會 (有 屬 會 143 個) 、 港 九 工 團 聯 合 總 會 (有 屬 會 52 個) 、 香 港 職 工 會 聯 盟 (有 屬 會 52 個) 和 港 九 勞 工 社 團 聯 會 (有 屬 會 48 個) 。(5)


在2020年7月現在,據社團事務處自稱為工會四大勞動政黨都是社團,而不是工會。香港工會聯合會, 港九工團聯合總會,香港職工會聯盟以及港九勞工社團聯會。


自稱為工會四大勞動政黨都是社團,而不是工會或職工會或職工會聯會。工人階級必須清楚地知道該4大勞動組織都不是職工會!

證據如下:


FILE PHOTO: Registration number 622 The Hong Kong Federation of Trade Unions ©HKPLIC
FILE PHOTO: Registration number 6073 The Federation of Hong Kong & Kowloon Labour Unions ©HKPLIC
FILE PHOTO: Registration number 7723 Hong Kong Confederation of Trade Unions ©HKPLIC
FILE PHOTO: Registration number 54508 Hong Kong & Kowloon Trades Union Council ©HKPLIC
この4つの労働政党は、労働組合を装っているが、いかなるタイプのトレードユニオンとしても登録していない点が重要である。この4つは、しかも労働組合連盟の様な誤解を与える名称や組織形態を意図的に採用しているが、職工會聯會というトレードユニオンの法律上の名義でも職工會條例》において登録していない。NGOと同様、献金を授受できる社団法人として登録している。その為、トレードユニオンの規定と両立しない為に、登録していない。この擬制を知らない香港の労働者が一般的である。社団条例の付則では、こうある。トレードユニオン条例で登録しているトレードユニオン或いはトレードユニオン連盟は本条例を適用しない。つまり、社団法人として献金を受け取り、政治活動をする便宜が喪失してしまうのだ。だから、論理的にかの4つの労働組合を装う労働政党は、いかなるトレードユニオンでもなく、まして自称する様に労働組合でもなく、労働組合連合でもなく、他ならぬ社団法人である。

本條例不適用的人
(3)根據《職工會條例》(第332章)登記的職工會或職工會聯會。 (由1964年第59號法律公告代替)

READ MORE:
社団条例の付則
https://www.elegislation.gov.hk/hk/cap151!zh-Hant-HK 

また、香港で労働組合或いは他の形態のトレードユニオンとして登録しているか否か、以下から確認できる。

香港職工會統計年報
https://www.labour.gov.hk/tc/public/content2_4a.htm 

この様に、香港の労組の約半数近くが2つの対立陣営の、正確には労働組合ではないのに労働組合を自称する社団法人としての4つの労働政党の支配下にあり、香港の労働者階級は全体として文字通り分断管理されているのが実際である

ちなみに、各国にはナショナルセンターと呼ばれる全国労働組合連合がいくつか存在している。日本でも3つあり、日本労働組合総連合会(旧民主党系の利益団体である連合JTUC;以前は香港工會聯合會とも交流があった)が主要で、次に全国労働組合総連合全労連)。そして、全国労働組合連絡協議会(全労協)などがある。


これらの日本の労働組合の全国連合体は、それ自体官僚機構化していて政治的な立場主張を有している圧力団体であるが、香港とは異なり直ちにそれら自体として政党を構成していない点が決定的に相違している。

また、日本と香港の差異として無視できないのは、日本の労働委員会は、中央と都道府県の体制内に設置されているが、勞工顧問委員會に類似している様で、機能から言っても香港のそれとは等価ではない。別の組織である。


香港の勞工顧問委員會は政府の政策提言機関であり、日本の労基法や労働組合法の体制に立脚している以下のいかなる権能も有していない。

労働委員会では、労働組合法及び労働関係調整法等に基づき、労働組合と使用者との間の集団的労使紛争を簡易迅速にかつ的確に解決するため、次のような事務を行っています。 [1]労働争議の調整(あっせん、調停及び仲裁) [2]不当労働行為事件の審査 [3]労働組合の資格審査

 また、労働委員会では、個別労働紛争解決のあっせんも行っています(東京都、兵庫県、福岡県を除く、44労働委員会)。中央労働委員会では、労働委員会への助言等を行っています。(6)


5、基本法及び経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約の労働政策に関する該当箇所の抜粋


a. 基本法:


第二十七條

香港居民享有言論、新聞、出版的自由,結社、集會、遊行、示威的自由,組織和參加工會、罷工的權利和自由。


翻訳:香港の居住民は、言論、ニュース、出版の自由、結社、集会、行進、デモの自由を享受し、労働組合を組織しかつ参加し、ストライキを行う権利と自由を有する。


第三十九條

《公民權利和政治權利國際公約》、《經濟、社會與文化權利的國際公約》和國際勞工公約適用於香港的有關規定繼續有效,通過香港特別行政區的法律予以實施。


香港居民享有的權利和自由,除依法規定外不得限制,此種限制不得與本條第一款規定抵觸。


翻訳:市民的及び政治的権利に関する国際規約(International Covenant on Civil and Political RightsICCPR)、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(International Covenant on Economic, Social and Cultural RightsICESCR)と国際労働機関(International Labour Organization、ILO)の国際労働条約で香港に適用するところの相関規定は引き続き有効であり、香港特別行政区の法律を通じてこれを実施する。


香港の居住者が享受する権利と自由は、法律で義務付けられている場合を除いて制限されないものとし、このような制限は本条の第一の規定と矛盾してはならない。


第一百四十七條

香港特別行政區自行制定有關勞工的法律和政策。


翻訳:香港特別行政区は、自ら関連する労働法及び政策を制定する。


(7)


b. 経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約:


Article 8

1. The States Parties to the present Covenant undertake to ensure:

(a) The right of everyone to form trade unions and join the trade union of his choice, subject only to the rules of the organisation concerned, for the promotion and protection of his economic and social interests. No restrictions may be placed on the exercise of this right other than those prescribed by law and which are necessary in a democratic society in the interests of national security or public order or for the protection of the rights and freedoms of others;

(b) The right of trade unions to establish national federations or confederations and the right of the latter to form or join international trade-union organizations;

(c) The right of trade unions to function freely subject to no limitations other than those prescribed by law and which are necessary in a democratic society in the interests of national security or public order or for the protection of the rights and freedoms of others;

(d) The right to strike, provided that it is exercised in conformity with the laws of the particular country.

2. This article shall not prevent the imposition of lawful restrictions on the exercise of these rights by members of the armed forces or of the police or of the administration of the State.

3. Nothing in this article shall authorize States Parties to the International Labour Organisation Convention of 1948 concerning Freedom of Association and Protection of the Right to Organize to take legislative measures which would prejudice, or apply the law in such a manner as would prejudice, the guarantees provided for in that Convention.


翻訳:締約国は、以下の条項を保障する。


(a) 関係する組織の規則のみに従い、その経済的および社会的利益の促進と保護のために、各人は労働組合を結成し、選択した労働組合に参加する各人の権利。法律で規定されているものを除き、また民主主義社会で国家安全保障や公序良俗の利益のために、または他者の権利と自由の保護のために必要なものを除き、この権利の行使に制限を課すことはできない。

(b)労働組合が国内における連合または連盟を設立する権利、および後者が国際労働組合組織を結成またはそれに参加する権利。

(c)労働組合が自由に機能する権利は、法律で規定されたもの以外の制限を受けず、民主主義社会において国家安全保障または公序良俗の利益のために、または他者の権利と自由の保護のために必要である場合に制限を受ける。

(d)特定の国の法律に準拠して行使された場合のストライキの権利。

2. この条項は、軍隊のメンバー、警察のメンバー、または国家の行政機関によるこれらの権利の行使に対する合法的な制限の執行を妨げるものではない。

3.この国際規約で保障されているいかなる条項も、1948年の国際労働機関条約の結社の自由および組織化の権利の保護に関する締約国に、偏見による立法措置を講じたり、その様に偏見になる仕方で法律を適用したりすることを許可するものではない。


(8)


NOTES


  1. Leon Trotsky, Trade Unions in the Epoch of Imperialist Decay, Fourth International [New York],Vol.2 No.2, February 1941, pp.40-43. Online Version:Marxists Internet Archive, 2003. https://www.marxists.org/archive/trotsky/1940/xx/tu.htm

  2. 厚生労働省、憲法及《基本法》全文-第三章: 居民的基本權利和義務, 中華人民共和國香港特別行政區, 2019 年 02 月 08 日, https://www.basiclaw.gov.hk/pda/tc/basiclawtext/chapter_3.html

  3. Unite Nations Human Rights Offcie of the High Commisioner, International Covenant on Economic, Social and Cultural Rights - Adopted and opened for signature, ratification and accession by General Assembly resolution 2200A (XXI) of 16 December 1966 entry into force 3 January 1976, in accordance with article 27, Geneva, Switzerland, December 16, 1966. https://www.ohchr.org/EN/AboutUs/Pages/ContactUs.aspx

  4. 勞工處, 勞工顧問委員會- 2019-2020成員名單, Hong Kong, January 2020, https://www.labour.gov.hk/tc/rbo/content1_3.htm

  5. Yearbook.gov.hk, 職 工 會, Hong Kong, 2001, https://www.yearbook.gov.hk/2001/chtml/07/07-13f.htm

  6. 厚生労働省, 労働委員会の概要, 東京, July 19, 2020, https://www.mhlw.go.jp/churoi/soshiki/roudougaiyou.html

  7. basiclaw.gov.hk, 中華人民共和國香港特別行政區基本法, July 17, 2020, https://www.basiclaw.gov.hk/tc/basiclawtext/index.html

  8. Unite Nations Human Rights Offcie of the High Commisioner, International Covenant on Economic, Social and Cultural Rights - Adopted and opened for signature, ratification and accession by General Assembly resolution 2200A (XXI) of 16 December 1966 entry into force 3 January 1976, in accordance with article 27, Geneva, Switzerland, December 16, 1966. https://www.ohchr.org/EN/AboutUs/Pages/ContactUs.aspx


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