香港労働 Hong Kong Labor Issues #27 日本人のための香港労働問題研究:休日、公休、年休など休日概念の混同

Updated: Sep 12, 2020

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香港労働 Hong Kong Labor Issues

異なる休日概念が多い

一般的なネガティブな意味での欠勤(許可有無に限らず)労働休日(holiday)公衆休暇(public holiday)年休(annual leave)の相互の違いとは何か?法定休日(statutory holiday)とは何か? 

これらの休日概念は、香港の労働環境では日本以上に混同を生みやすいが、各企業内の休暇制度と雇用条例の休暇に関する概念規定を明確に区別しておくことは、労働者の権益を保護する上で重要である。これが少なからぬトラブルの元になるからである。

休日、休息日とは、連続性の雇用契約をしている被雇用者が毎週最低1日は休息日を享受する法定の権利である。

しかし、この種の法定休日は有給かは条例で規定されていない。ここでもtabula rasa、つまりそれ以外は存在しない。書いてなければないというだけである。

また、被雇用者は自らの申し出で休日労働ができ、雇用主は休日労働を強制してはならないと言うのが法的建前である。

公衆休暇条例 (General Holidays Ordinance)

また、香港の労働法制が、無責任な経営陣の雇われの人材紹介業を兼務する労務コンサルタント達の言い分とは違い、雇用条例だけから構成されているのではない事は労働者側は知らなくてはならない。その中でも、休日に関わる条例は、公衆休暇条例である。

2.

Interpretation

In this Ordinance, unless the context otherwise requires—

general holiday (公眾假期) means a day which, subject to the provisions of sections 4 and 7, shall be kept as a holiday by all banks, educational establishments, public offices and Government departments.

(Amended 19 of 1967 s. 3)

この条例で規定されているいわゆる銀行休日という名称の年間17日の有給の法定休暇が存在する事を覚えておく必要がある。これは、全ての銀行、教育機関、公的オフィス、政府部門が主として享受する一般よりも良い待遇の休暇を規定する条例である。金融と政府関連と民間の法定休暇を規定する条例が各自別々である。

資本家側は労働者階級の無知につけ込み、そもそも与えないか、法定の福利も会社の恩寵であるかのように装うからである。それが、社会の現実であり、現代の奴隷制の奴隷階級である労働者階級の資本主義社会における悲しい現実である。であるからして、皆がスパルタクスの様に自覚的になり、自らの置かれている社会的状況、労働法制を知り、それを利用しつつ、変革を試みる戦いが必要なのである。

法定休日とは何か?

法定休暇(statutory holiday)は、雇用条例第39条で規定された有給の法的に定められた休日であり、これの賦与は雇用者側の義務である。香港で法的に規定された休日には、二大分別があり、一つがこの法定休日である。法定休日年間合計12日間ある。有給休暇としてこの12日間を享受できるのは、法的には勤務してから満3ヶ月から(試用期間と関係ない)となっているが、実際の処理の仕方は各企業の就業規則により、勤務開始してからすぐにこれらを享受できる仕組みにしているマシな企業もある。法定と実際の各企業の従業規則を照らし合わせていく観点が必要。

39.

Grant of holidays

(1)

Subject to subsections (1A), (2) and (3), an employee shall be granted a statutory holiday by his employer on each of the following days*—

(Amended 137 of 1997 s. 3)

(a)

Lunar New Year’s Day or, if that day falls on a Sunday, then the fourth day of Lunar New Year;

(Amended 27 of 1982 s. 2; 23 of 2011 s. 5)

(b)

the second day of Lunar New Year or, if that day falls on a Sunday, then the fourth day of Lunar New Year;

(Amended 23 of 2011 s. 5)

(c)

the third day of Lunar New Year or, if that day falls on a Sunday, then the fourth day of Lunar New Year;

(Amended 23 of 2011 s. 5)

(d)

Ching Ming (清明) Festival;

(da)

Labour Day, being the first day of May;

(Added 100 of 1997 s. 2. Amended 35 of 1998 s. 5)

(e)

Tuen Ng (端午) Festival;

(Amended 35 of 1998 s. 5)

(f)

the day following the Chinese Mid-Autumn (中秋) Festival or, if that day falls on a Sunday, then the second day following that Festival;

(Amended 27 of 1982 s. 2; 23 of 2011 s. 5)

;

(g)

the Chung Yeung (重陽) Festival;

(h)

the Chinese Winter Solstice Festival (冬節) or Christmas Day, at the option of the employer;

(i)

the first day of January;

(Replaced 53 of 1976 s. 2)

(j)

Hong Kong Special Administrative Region Establishment Day, being the first day of July; and

(Added 137 of 1997 s. 3. Amended 35 of 1998 s. 5)

(k)

National Day, being the first day of October.

(Added 137 of 1997 s. 3. Amended 35 of 1998 s. 5)

(1)

日本とは違い旧暦だが、法定休日としての最低限のものとして、お正月三が日の概念はある。

この法定休日の中で、(h)にある冬の祭日あるいは、クリスマス休日1日かは、雇用主が決定するものとされている。全てを法的に強制的に規定して労働者に完全に12日間の権利を保障する形にはまだなっていない。そのうちの1日は資本家側が任意で選択するが、法的に必ず賦与しなくてはならない休日である。

また、2011年公衆休暇および雇用法例(補償としての休日アレンジ)(修正)条例で、もし旧正月三が日の内、どれかが日曜日と重なる場合、その第4日目の正月日をその法定休日分として補い、中秋日も、翌日が日曜日である場合は、翌日後の1日目をその法定休日として補う。日本の様に日曜日と重なっても補償がなく、損するだけというのとは違う。

公休とは何か?

公衆暇期と中国語で呼ばれるが、この公休(general holidays; public holidays)は、公衆暇期条例(香港法例第149条)の付則で規定されている年間合計17日間が該当する。これは、銀行休暇とも言われる。

General Holidays

(a)

every Sunday;

(b)

the first day of January (or if that day is a Sunday, then the following day);

(c)

Lunar New Year’s Day (or if that day is a Sunday, then the fourth day of Lunar New Year);

(Amended 23 of 2011 s. 3)

(d)

the second day of Lunar New Year (or if that day is a Sunday, then the fourth day of Lunar New Year);

(Amended 23 of 2011 s. 3)

(e)

the third day of Lunar New Year (or if that day is a Sunday, then the fourth day of Lunar New Year);

(Amended 23 of 2011 s. 3)

(f)

Ching Ming Festival (or if that day is a Sunday, then the following day);

(g)

Good Friday;

(h)

the day following Good Friday;

(i)

Easter Monday;

(j)

Labour Day, being the first day of May (or if that day is a Sunday, then the following day);

(k)

the Birthday of the Buddha, being the eighth day of the fourth lunar month (or if that day is a Sunday, then the following day);

(l)

Tuen Ng Festival (or if that day is a Sunday, then the following day);

(m)

Hong Kong Special Administrative Region Establishment Day, being the first day of July (or if that day is a Sunday, then the following day);

(n)

National Day, being the first day of October (or if that day is a Sunday, then the following day);

(o)

the day following the Chinese Mid-Autumn Festival (or if that day is a Sunday, then the second day following that Festival) or such other day as the Chief Executive in Council may, by order in the Gazette, appoint in place of that day;

(Amended 23 of 2011 s. 3)

(p)

Chung Yeung Festival (or if that day is a Sunday, then the following day) or such other day as the Chief Executive in Council may, by order in the Gazette, appoint in place of that day;

(q)

Christmas Day (or if that day is a Sunday, then the second weekday after Christmas Day);

(r)

the first weekday after Christmas Day.

(Replaced 35 of 1998 s. 4)

この銀行休暇(公休、パブリックホリデイ)と雇用条例の規定する法定休日が異なっている点に留意がいる。

その全体としての差異は、公衆暇期条例の公休が明確にまず毎週日曜日が休日と規定されている上に、5日ほど法定休暇より多い点である。

イエスの受難日、イエスの受難日翌日、復活祭の月曜日、ブッダ誕生日、クリスマス後の第一日曜日の計5日である。

従って、法定休日12日だけなのか?それともパブリックホリデイである銀行休暇17日でいくのかの各自企業制度の確認が必要である。そして、これらは年休とは全く別の概念である。

法定休暇12日は有給か?

まず、労働者がどのような休暇を取るかは、香港でも資本家側、経営側(マネージャー群)との協議合意により決めるのが筋とされる。しかし、労使関係、つまり労働者資本家代表のマネージメント力関係では、構造的に労働者の交渉力は圧倒的に不利である。ここには、個別の差異や諸条件は別にしても、構造的不利がアプリオリにある。

そこで、法定休暇は、最低限の資本家に対する要求である。もちろん、これは最低限であり、常に追求するべきはそれ以上である。そうでないというのは嘘である。

法例によれば、法定休暇は雇用主側による休暇買取が出来ないし、金銭解決による法定休暇の回避はできない。

法定休暇は、休暇を与えるだけではなく、賃金も支払う義務のある最低限の法的要求である。

金額は、平均賃金で計算する。これは、ケースベースで雇用される労働者あるいは類似した日雇い労働者でいうと、一日休暇を与える上に、一日の賃金を支払う義務という意味である。

ただ、ここでも資本家側の裁量が認められていて、本来の法定休日の六十日以内に別の休日を与えること、そしてその休日の四十八時間以前に通知すれば当日休みを与える必要がないと規定されている。

これは、任意に休日変更を繰り返すのを法的に防止していない。従って、トラブルを生む雇用条例の欠陥の一つと言える。これに対し、労働者側は、抗議を行う権利はある。

これはマネージメント側のコミュニケーションの問題でもあり、説明要求と明確な確認の手続きを行うべきである。任意の休日変更の繰り返しをさせないこと。

雇用条例第40条では、労働者は3ヶ月勤務すると有給の法定休暇を享受する権利が生じる。

40.

Payment of holiday pay

Subject to section 12(11), an employee who has been employed by his employer under a continuous contract for a period of 3 months immediately preceding a statutory holiday shall, not later than the day on which the employee is next paid his wages after that holiday, be paid by his employer holiday pay at the rate specified in section 41, whether the employee takes a holiday on the statutory holiday or on an alternative or substituted holiday or a holiday under section 39(4).

(Amended 53 of 1976 s. 3; 71 of 1976 s. 6; 48 of 1984 s. 17)

そして、3ヶ月以内でも労働者を法定休暇に休ませる義務はある。しかし、法的には3ヶ月以内の法定休暇は無給とされている。ここで、問題がまた発生する。

香港のブラック企業ブラック法制下の法定休暇のトラブルにこういうものがある。

ある種の雇用主は、アドミン(総務)の手間を省くために労働者がこの期間の休暇を取る際に賃金を控除しない。では、労働者が離職するときに、殊に労使関係が悪化した際に雇用主側はその控除していない休暇の賃金を控除できるのかである。

この労使紛争では、個別の具体的状況がそれを決める。例えば、雇用契約では雇用条例に基づいて休暇を取ると明記されているか否かである。これにより、明記されていない場合は、雇用主の指示で人事部が個別の指示に基づいてか、既定の方針に基づいて休暇時の賃金を計算しうる。

法的には、ある処理方法が実行されている時間が長いほど、例えば10年ぐらいそのような場合は